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外壁塗装の剥がれが起きた時の対処法とは?

外壁の塗装が剥がれてきて、お困りではありませんか?
せっかくの家の外観が損なわれ、不安な気持ちを抱えていることと思います。
剥がれた塗装は、見た目だけでなく、家の寿命にも影響を与える可能性があります。
放置すると、雨漏りや建物の腐食といった深刻な問題に発展するケースもあるため、早めの対処が大切です。
今回は、外壁塗装の剥がれに関する原因、放置によるリスク、そして適切な対処法について、分かりやすくご紹介します。

外壁塗装の剥がれの原因

経年劣化による剥がれ

長年、紫外線や風雨にさらされ続けた外壁塗装は、徐々に劣化していきます。
塗膜は、時間の経過とともに強度を失い、ひび割れや剥がれが生じるようになります。
これは、塗料の種類や環境条件によって、数年から数十年と、その期間は様々です。
例えば、アクリル塗料は3~5年、ウレタン塗料は5~7年、シリコン塗料は7~10年、フッ素塗料は15年以上と、塗料の種類によって耐用年数に差があります。
しかし、耐用年数に達する前に剥がれが発生することもあります。
これは、塗料の品質や施工状況、環境条件、さらには建物の向きや日当たり、周辺環境(海風など)など、様々な要因が複雑に絡み合っているためです。
例えば、南向きの壁は北向きの壁よりも紫外線による劣化が早く進むため、剥がれも早まる可能性があります。
また、海に近い地域では塩害による影響も考慮する必要があります。
塩分を含んだ海風が外壁に当たり続けると、塗膜の劣化が促進され、剥がれやすくなります。

施工不良による剥がれ

塗装工事の際に、適切な手順や技術が守られていないと、剥がれが発生する可能性が高まります。
例えば、下地処理が不十分であったり、塗料の希釈率が間違っていたり、乾燥が不十分であったりすると、塗膜の密着性が低下し、剥がれやすくなります。
具体的な例として、下地処理においては、既存の塗膜の除去が不完全なまま塗装を行うと、新しい塗膜と古い塗膜の間に空気が入り込み、剥がれの原因となります。
また、高圧洗浄が不十分な場合、汚れや埃が残ったまま塗装されるため、塗料の密着性が低下します。
塗料の希釈率についても、適切な割合で希釈しないと、塗膜の強度が低下し、剥がれやすくなります。
これは、塗料メーカーが推奨する希釈率を守ることが重要です。
さらに、乾燥が不十分なまま次の工程に進めば、塗膜が完全に硬化せず、剥がれの原因となります。
下塗り、中塗り、上塗りの工程で、それぞれの塗料の相性や乾燥時間などを考慮せずに施工された場合も、剥がれの原因となります。
例えば、下塗り材として油性塗料を使用し、上塗り材として水性塗料を使用すると、塗料同士の相性が悪く、剥がれやすくなります。
下塗り材の選択ミスや適切な量、正しい方法での塗布がされていない場合、塗料の密着力が弱まり、剥がれにつながることがあります。
特に、シーラーと呼ばれる下塗り材は、塗料と下地の密着性を高める重要な役割を果たします。
このシーラーの選定を誤ったり、適切な量を塗布しなかったりすると、剥がれにつながることがあります。
下地処理においても、高圧洗浄が不十分であったり、クラック(ひび割れ)の補修が適切に行われていなかったりすると、塗膜の剥がれを招く可能性があります。
クラックの補修には、専用の補修材を使用し、適切な方法で補修する必要があります。

自然災害による剥がれ

台風や地震などの自然災害は、外壁塗装に大きなダメージを与えます。
強い風雨によって塗膜が剥がれたり、地震による振動でひび割れが生じたりする可能性があります。
特に、強風や飛来物による損傷は、塗装の剥がれだけでなく、外壁そのものの損傷にもつながるため注意が必要です。
例えば、台風による強風で、外壁に砂利や枝などがぶつかり、塗膜が剥がれることがあります。
また、地震によって発生したひび割れは、雨水の浸入経路となり、塗装の剥がれを促進するだけでなく、建物の構造的な問題にも発展する可能性があります。
特に、古い建物や耐震性が低い建物は、地震による被害を受けやすいです。

塗装剥がれの放置リスク

雨漏りによる被害

塗装が剥がれたまま放置すると、雨水が外壁内部に浸入しやすくなります。
雨水は、壁体内を伝って、天井や床にまで達し、雨漏りを引き起こす可能性があります。
雨漏りは、建物の構造材を腐食させ、シロアリ被害にもつながるため、早急な対応が必要です。
雨漏りの被害は、壁紙の剥がれやカビの発生、床の腐敗など、多岐に渡ります。
また、雨漏りの発見が遅れると、修復費用が大幅に増加する可能性があります。

建物の腐食

雨漏りによって、建物の構造材が湿気を帯びると、木材や鉄筋の腐食が進行します。
腐食が進むと、建物の強度が低下し、危険な状態となる可能性があります。
また、腐食は、見た目にも影響を与え、建物の寿命を縮める原因となります。
特に、木造住宅の場合、木材の腐食は深刻な問題となります。
腐食が進行すると、建物の構造に影響を与え、最悪の場合、倒壊の危険性も出てきます。
鉄筋コンクリート造の場合でも、鉄筋の腐食はコンクリートの強度低下につながり、建物の寿命を縮めます。

修繕費用の増加

塗装剥がれの早期発見と適切な対処によって、修繕費用を抑えることができます。
しかし、放置すると、雨漏りや腐食といった二次被害が発生し、修繕費用は大幅に増加します。
例えば、塗装の剥がれを放置して雨漏りが発生した場合、外壁の塗装だけでなく、壁内部の補修や床・天井の修繕など、多額の費用がかかる可能性があります。
また、被害の拡大によって、大規模な改修工事が必要となる場合もあります。
初期段階での対処であれば、部分的な補修で済む場合もありますが、放置すると全面的な塗り替えが必要となるケースも少なくありません。

塗装剥がれの適切な対処法

専門業者への相談

外壁塗装の剥がれを発見したら、まずは専門業者に相談しましょう。
専門業者は、剥がれの原因を特定し、適切な補修方法を提案してくれます。
また、見積もりを作成し、費用の目安を示してくれるため、安心して工事の依頼ができます。


補修工事の流れ

補修工事は、大きく分けて「下地処理」「塗装」の二つの工程からなります。
下地処理では、剥がれた塗膜の除去、ひび割れの補修、高圧洗浄、ケレン作業(古い塗膜の剥離)などを行います。
塗装工程では、下塗り、中塗り、上塗りの三度塗りを基本とし、それぞれの塗料の特性に合わせた適切な施工を行います。
下塗りでは、密着性を高めるためのシーラーを塗布します。
中塗りでは、塗膜の強度を高めます。
上塗りでは、保護層と美観を担います。
使用する塗料によって、乾燥時間や重ね塗りまでの時間などが異なるため、専門業者に確認することが重要です。
工事期間は、建物の規模や損傷の程度によって異なり、数日から数週間かかることもあります。

まとめ

外壁塗装の剥がれは、経年劣化、施工不良、自然災害などが原因で発生します。
放置すると、雨漏りや建物の腐食、修繕費用の増加など、深刻な問題につながるため、早急な対処が必要です。
専門業者に相談し、見積もりを比較検討した上で、信頼できる業者に補修工事をお願いしましょう。
適切な対処を行うことで、家の寿命を延ばし、安全で快適な生活を守ることができます。
早めの対応が、費用を抑え、建物の寿命を延ばすことに繋がります。
定期的な点検も忘れずに行いましょう。